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#0199






誰もが歩かないような、釧路湿原の唐路線を日が暮れるまで歩いた。

そこには、前へ進むことしかできなかった、君と僕しかいなかった。なにひと
つ文句を言わず、ここまでを一緒に歩いてくれた。

交通機関はなさそうだった。陽が沈めば、もう何も見えなくなるだろう。来た
道を引き返しても何時間もかかる。それだったら、前へ進んだ方がいい。

根拠のない自信は、どこまで通用するのか。
この大自然相手に、どこまで通用するのか。

いつのまにか冷え込んだ湿原。防寒具は薄手のパーカーと、地元のスポーツ店
で500円で買った中学校ジャージの上着だけ。食べ物もリッツ半分だけ。

ここを超えなかったら、さすがに終わりといえた。

もしあなたがいなければ、君と僕だけがここにいて、美しい夏の旅は、この夕
陽を最後に終わっていたのだろう。



#0199-01-08 /  Far away

at 20:09, yusukesato, 01

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