#0018

 




誰にとっても、あたらしい物語のはじまりだった。

数えつかれて、ねむっていた君も、最初の日の出をまぶしく浴びた。

置き去りにされた羊、もうこの部屋にはいないよ。


君は一生を過ごすための、最初の友達をみつけた。

そして誰かがあなたに出会うための、最初の物語を編みはじめた。


これから先にあるすべては、君がみんなにたどり着くまでの物語。

君は、ほんとうのことだけを編めばいい。



#0018-00-01 /  Millennium Mirei

at 18:11, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0021

 




駅長の魂が、10年後の年賀状になるだなんて。

世界は、あらゆる可能性に包まれている。

君と出会うのは、もう時間の問題かもしれない。



#0021-00-01 /  Soul of Stationmaster

at 04:29, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0022

 




戻らないと決めた場所へ戻っている。

必要でもないのに戻っている。

たぶん、何かの確認をしているんだろう?

あの時の君、何かの目標があったとしたら、

その血を少しずつ、流し変えることでしかなかった。

どうすれば、叶ったのかな?

達成される頃には、自身でちゃんと道を決めているんだ。



#0022-00-01 /  The Shonan high school street

at 00:01, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0023

 




ぼくの育ったその海は、とてもきたなかったんだ。

うみはすべてつながっているときみは言ったけれど、

はぐれてしまい、こころの中で孤立している海だってあった。

ぼくはここにいる限り、たしかなものを失ってしまいそうだ。

日本海で生まれて、この湘南で育ったからには、

ぼくにはそれは、とても大きいよりどころだった。

それでもぼくは、その海をなかなか好きになれずにいたんだ。



#0023-00-01 /  Turtle Swimming School

at 16:08, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0028

 




ぼくにだって、ゆめはあるのさ。

みんなをのせて、海のむこうまで。

イルカさんや、クラゲくんに、まけてなんかいられないのさ。

10年後、なにをしているのだろうなあ。

いつかは、ぼくのふるさとへ。



#0028-00-01 /  The former Enoshima Aquarium

at 18:54, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0029

 




中学の頃には、ここで溺れて死んだんだ。

もういいや、と決めた瞬間は、いつまでも脳裏に残るものである。

生徒会の副会長で、一番ショートの佐藤くんは、明日の緊急集会でみんなが泣い
ている姿を、のんきに思い浮かべていた。
そんなことができるほど泳ぎには自信があって、数十分は保てたらしい。溺れな
がらも助けられるつもりなんて、あまりなかった気がする。自力で砂浜まで戻り
たいという、くだらないプライドだけがあった。

サーファーの人に助けられて、命拾いしたその時でも、よくわからないが悔しい
想いをしていた。溺れた人を助けるために溺れた情けなさで、一杯だった。その
溺れた人は溺れてから30秒で助かった。僕だけ何十分と沖に漂っていた。

この現実が夢かもしれない、ぼやけた頭で何度もそう思ったが、次の日の朝、ふ
つうに目覚めることができた。
目を開けた時の家の天井や、壁に掛けられた兄貴の釣り竿とか。溺れている時の
景色よりも、今はそちらの映像の方がとにかく鮮明に浮かぶ。

あの時、一度は死んだんだ。

そんなことを思うと、今ある生活なんて、とてもやりやすいと思える。けど本当
に僕を救ったものが、あのプライドでもあったことを、やりやすいと思っている
僕は、決して忘れてはならない気がする。


#0029-00-01 /  Heavy sea

at 13:30, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0032






Photo exhibition  ’00写真「人間の街」NEO DOCUMENTARY
Guardian Garden(銀座)2000


ボーダーライン 1

Yusuke Sato                       



人間味をかんじるわ、
彼女は写真歴2週間の僕に言った。
調子にのった僕は、
何年か前に使い捨てカメラで撮った写真を見せていた。
ことばにつまった彼女は、
変わった視点から撮ってたのね、
と笑いながら言った。



#0032-00-01 /  Being in a rut

at 20:37, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0033

 




Photo exhibition  ’00写真「人間の街」NEO DOCUMENTARY
Guardian Garden(銀座)2000


ボーダーライン 2 

Yusuke Sato                       





語りたくても語れない、悟ろうと思っても悟れない。

そんなもどかしい日々の集積がなかったら、

僕は「この街」に来なかった。



#0033-00-02 /  Purple Dump Truck 

at 01:03, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0035






Photo exhibition  ’00写真「人間の街」NEO DOCUMENTARY
Guardian Garden(銀座)2000


ボーダーライン 3 

Yusuke Sato                       




今まで生きてきた中で、たえず、心の中に住みついていると感じてきた。大
人たちに何度も言われてきたし、自分に対してもよく言い聞かせてきた。

わかっているとは思うけど、お前は今ボーダーラインのあたりにいるんだよ。

辞書を開いても、過去の僕がもの凄い筆圧でそれを塗り潰している。境界線。
国境線。どちらとも決めにくい、すれすれの所。狂気と正気の中間のような
場合。

よく人の抱く考え方や感情などについて、また身近にある些細な事にでも、
その対極にある性質の間に線を作ることがあり、それで自分が今、どのあた
りを泳いでいるかを確認することがある。

男性と女性、花屋とラブホテル、ベンチとグラウンド。表現をする者と表現
を受ける者。光と陰、生と死。

そんな線を作る発想をしてしまう自分の事を考えても、どうも僕は、どちら
かはっきりしたものでなく、中間で灰色に混ざり合うあたりに身を置いて、
ふわふわしてきたような気がしている。



#0035-00-01 /  The Enoshima Island

at 00:26, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0041

 




こんなに近くにいても、あわさなかった。

見てはいたんだね、はなれていたときほど。

もう、おわりですか?

おわりだなんて、言ってない。

まだあかりは消さないで、近くに見えるまで待っている。



#0041-00-05 /  Mother’s Day 

at 00:14, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0049

 





なくした心、その瞬間によみがえる。

よかったね、そう言った君は、どこかへいってしまうんだ。

教えてくれたことばなら、ささいなものほど、ずっとつれていく。

なくすような時がきても、その瞬間によみがえる。

そんな、意味のない花ことば。

信じながら、うらぎられながら、君たちをずっとつれていく。



#0049-00-04 /  Hanasakids

at 00:01, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0062

 



生まれてから5年間、幼少時代は、新潟で過ごした。

父親の転勤で上野に向かった上越新幹線や、そこから藤沢に向かった東海道線。

駅から見えた、白くておおきな、おそろしいぶったい。

どこからか離れる怖さを、もちろん実感することはできなかった。

そんなことより、大船観音の方が遥かに恐ろしかった。

転勤がなかったら、僕はずっと新潟で人生を送っただろうか。

親戚は住んでいるものの、もう僕のふるさとではないような気がした。

写真家がふるさとを撮りに行くのは、どうしてだろう?

誰に会いたいなんて思うわけもなく、写真の意味なんて考えるわけもなく。

僕は、上越新幹線に乗った。



#0062-00-02 /  Green tea

at 14:04, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0067

 




今日はいつもの2倍3倍ものお客さんが来て、とても疲れたよ。

花の名前なんて何も知らなかった僕が、バイトの面接を通過できたのは、こうい
う季節のイベントを、乗り切るためでしかなかったんだね。

こどもの日だかなんだか知らないが、レジの清算時で、213人。でも売り上げ
としてはそこまでいってなかった。店長の山ちゃんが、今日は100円ショップ
モードでお願いします、そのことばどおりだ。みんなこぞってそれ買ってくんだ
から、世の中ってのは平和だとは思うよ。

大学の課題とふたつのバイト、それから今度、銀座でやる個展の準備。季節もの
の売れ行きに腹をたててみても、何もはじまらないし、課題はこなせない。

花屋の前をすまし顔で通りすぎるようになった君。そうやって口笛吹かせていれ
ばいいんだ。僕がお客さんに接客しているようで、心はからっぽなようにさ。

指には菖蒲で絆創膏、精神的な傷までひきずって、君はこれからどこへ向かう?

来週は母の日なんてのもあって、これまた大変な日になるらしい。僕は檜のかお
りの入浴剤と、売れ残った菖蒲の湯につかり、今日の疲れを無理にでも癒そうと
する。もちろん癒えないと分かる痛みについても、効いている想像を湯槽にまわ
し始める。


#0066-00-05 /  Hot water of sweet flag

at 21:38, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0076

 





ねえ、そんなに優しくしないでくれる?



#0076-00-02 /  Leaving Las Vegas

at 12:03, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0091

 




カエルのおうじさまが なかまにくわわった!


LV:18 HP:85 MP:24 

しょくぎょう:がくせい

ぶき     E PENTAX 67
よろい  E アラーキーのシャツ
たて     E はすのはのたて  
かぶと  E げろげろぼうし

どうぐ  ブローニーネガフィルム 100こ
     セブンスター      2カートン


#0091-00-01 /  Sevenstars Type-00

at 00:18, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0093

 




気持ちがよい日で、街を歩いたわけではない。

花が好きで、バラを見ていたわけではない。


世界が好きで、何かを表現しようなんて思わない。

人々が大好きで、君が君でいるわけがない。


誰かの真似で、世界をつくる人がいる。

誰かの真似の真似で、バラを撮ろうとする人もいる。


始めることや終えることに、それほど深い意味はない。

その日々を続けてみることに、君の生きる価値がある。



#0093-00-05 /  There is no rose without a thorn

at 15:04, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0111

 




展示のタイトルは、これにしようと思った。

けど、それを売りにした時点で、もうアドリブではない気がした。

だから、やめた。



#0111-00-01 /  ad lib

at 06:49, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0123

 





あなたの旅は、どこまでいけばおわりがくるの?

羊をかぞえて、ほんとうのことを編みながら、君は言う。


答えは出ているようで、出ていない。

その名作のタイトルさえ、浮かばない。


何かを終えなければ、旅はいつまでも旅のまま。

そんなことすら気付けない、夢に追われた誰かが見える。


だからいま、羊をかぞえている君に言う。

すべての心ある仲間たちと出会うまで。

その日から、旅はきっと旅として、君に語られていく。



#0123-00-01 /  Princess Rabbit

at 00:06, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0131

 



ぷりりん…


コスモス畑に恋をして、キビ…僕の心もサトウキビ


by kb


#0131-00-09 /  Akio like a cosmos

at 17:55, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0136





過去たちは、どこへむかっていくのか?

未来には、誰の心に響くのか?

僕の嫌いな梅雨、くだらない誕生日のある梅雨。

それでも、何かが見え始めている。

僕の耳にはまだ、その音楽が鳴っているから。

今は、その身体をやすませたい。

精神だけは、どんどん離れ、進んでいく。

九州では、紫陽花が綺麗に見れたよ。

そして、とても素晴らしい人たちに、囲まれた。

過去たちはちゃんと、向かうべき場所に進んでいく。

あなたを、紫陽花と見間違えたくらいに。



#0136-00-06 /  Hydrangea

at 01:41, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0141

 




たっぷりあげるか、ひかえめにあげるか、わすれたころにあげるのか。

いずれにも年中、愛情を注げるか。

そんな花屋さん、たぶんいないと思うよ。



#0141-00-06 /  Give Me Water

at 00:44, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0162

 




光しか見ていなかった、感覚としてよみがえってくるその時代。

その先にこそ、夏を走りはじめた君がいた。



#0162-00-07 /  New Life

at 23:08, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0169






花屋のバイトを始めて、半年以上が経つ。

咲いていないようなポーチュラカにハイビスカス。1日2回は水をたっぷりと。

季節ごとに花は入れかわり、またシクラメンやポインセチアと再会するまでは、
年中、僕は新米花屋さんといえた。

あの冬、確かな満月の夜に、僕はこの地点からバイト募集の張り紙を見ていた。
どこにも行き場がなくて、ただここで、突っ立っていた。

けど今も、ラブホテルのバイトはやめていない。大学時代に極めた唯一のこと、
それは短時間でのベッドメイクだけだった。

どうやら僕は、水商売に関わってばかりだね。



#0169-00-07 /  Summer Flower Shop

at 14:20, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0172

 




バイト中であっても、写真を撮らなくては気が済まない。

写真を撮らないようなバイトの日なんて、時間の浪費だと思ってきたから。

自分のことしか考えないような時期も、何かをやり遂げるには、必要なことだ。

君にとっての時間は、探した時点で見つからないよ。

すでにあるものだと気付いたら、しめたものさ。



#0172-00-07 /  Hanasaki Girl

at 17:36, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0183

 




すいませぇ〜ん♥

投票所って、ここでいーんですか〜ぁ


by kb


#0183-00-06 /  The Dawn of Kokubunji

at 10:44, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0193

 




僕の立ったこの地点、君の発ったその地点。

始まりの街に、あなたと僕と君がいた。


あなたはもう、何をしているか分からない。

僕はあの時立ちすくみ、今となっては引き返している。

そして君はいつも、なにも思い出せないでいる。


僕の経ったその地点、決定的にあなたとすれ違う。

君の立ったその先へ、あなたも僕も辿れずにいるから。


つまらないことを考えるのは、もうやめにしよう。

始まりの街、そこに僕しか残らないのなら。



#0193-00-07 /  Passing each other

at 10:12, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0198

 




産まれたその街で、なかなか釈然としないこともある。

ここが自分の街といえるのか?

久しぶりにやってきたものの、誰にも会えない君がいるからだ。

小さい頃の君は、信濃川の長さなんて、知らなかった。

万代橋の古さだって、知らなかったはずだ。

何も知らなかった君の方が、しっかりとそこに生きてきた。



#0198-00-02 /  Niigata City

at 02:27, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0211






センチメンタルな花屋の日々に。

遠くで花火があがっただけで、君がいないことを、知ることができた。


枯れた花を捨てるのも、君たちの仕事だよ。

あきらめな、花屋さんの精一杯のひと声が、遠くのそれより響いてた。



#0211-00-07 /  A fallen petal

at 00:03, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0212

 




すべてを、美しく捉えてもいけないね。

思ったところで、健全な写真に恵まれない時もあるから。

10年前の君、気付いたとしても、後の行動を想像してごらんよ。

何かを忘れた空しさだけが、野川に残っているよ。

勇気なき椅子に腰掛けて、これを書いているんだ。



#0212-00-06 /  Trauma Chair

at 00:09, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -

#0225

 



Photo exhibition  ’00写真「人間の街」NEO DOCUMENTARY
Guardian Garden(銀座)2000


ボーダーライン  4

                      
はたから見れば、どちらにも転べそうな佐藤くん。いつも居心地がわるそうだ
けど、抜け出す勇気も涌いてこない。

この灰色の場所にいると、見たくないものまで平気で見えてしまうし、苦しい
ことも増え、不安がのしかかってくる。
こんな線を作る発想をやめてしまえばいいけれど、いつか自分の身体で越せば
いいと思っている。
けどそれでは自分の居場所を見失うだけで、独りで勝手に落ち込んでいる。そ
して、どんな場面にも適応できない自分のできあがり。

今までは、人に途中経過なんて見せようとしなかった。今回は途中までも辿り
着いてない状態なのに、人に見てもらうしかなかった。
それほど追いつめられてもないけれど、軽い気持ちでもないような、どちらと
も決めにくい、このなんとなく。

居た場所は「街」ではあるけれど、心は常に色々な場所で、どこにも属せない
線のあたりでうろうろしたり、立ち止まったりしている。
そんな様子を写真という舞台で確認してきた。そしてこの「人間の街」に迷い
込んでいったのだ。


#0225-00-05 /  Human Town

at 12:11, yusukesato, 00

comments(0), trackbacks(0), - -